初心者の皆さんが一度は悩んだことがある問題、それは…
チェーンメンテ諸説ありすぎ問題
その答えを出そうと思う。
チェーンメンテの宗派
一口にチェーンメンテナンスと言っても、こんなに宗派がある。
- チェンシコ+注油で潤滑良くなる派(正統派)
- チェンシコ+注油で錆止めになる派(サビ止め派)
- 意味ないから何もしない派(反対派)
- ノンシールチェーンを灯油にブチ込む派(過激派)
それなりにどの宗派も説得力はある。
では、それぞれの宗派の言い分を見ていこう!
…その前にチェーンの動きを復習
チェーンの動きはDID公式の解説が神がかり的にわかりやすい。
以後、この用語で説明するからこの機会に覚えてほしい。
出典:大同工業様
シールチェーンは、ピンとブシュが摩耗しないようにグリスをシールで封入しているぞ!
逆に、シールのないチェーンがノンシールチェーンです。
いま売られているチェーンはほとんどシールチェーン。
このシールチェーンのメンテが諸説あるって話だな。
[宗派1] チェンシコして注油するのが長寿命で潤滑良い派
ルブは潤滑油にはなるし、サビ止めにもなるという考えです。
こんな人も多いのではないでしょうか。
チェーンの仕組みは知らんが、チェンシコしてる
ある意味正しいです。
チェンシコして注油する派の言い分はこんな感じ。
- シールで封入しててもグリスは飛ぶよ
- シール内にもルブは浸透するよ
- シール周りの錆止めでもルブは有効だよ
- 古いルブが固まるからチェンシコも必要だよ
すげー正しそうに見える。
最後に結論付けますが、私もコレが正解だと思います。
[宗派2] 注油で潤滑はしないけど錆止めにはなるよ派
ルブは潤滑油にはならないけど、サビ止めにはなるという考えです。
サビはシールが破れの原因になるので、注油はしとこうって派閥です。
- シールでグリスを封入してるんだからルブは潤滑には関係ないよ
(一時的に潤滑性が上がってもルブはすぐブットぶよ) - 封入してるからシール内にルブは浸透しないよ
- シール周りの錆止めにはなるよ
- 古いルブが固まるからチェンシコも必要だよ
あれ?これも正しそうに見える…。
チェーンの潤滑性能の本質は封入したグリスに左右されるんだから、ルブの有無は潤滑性に関係ない。
なんかコレも正しいように見える。
[宗派3] シールでグリス封入してるから注油意味ないよ派
ルブは潤滑油にもならんし、サビ止めにもならん!チェンシコは逆効果!という考えです。
- シールでグリスを封入してるんだからルブは潤滑には関係ないよ
(一時的に潤滑性が上がってもルブはすぐブットぶよ) - 封入してるからシール内にルブは浸透しないよ
- そもそもメッキ加工してるから錆びないよ
- シール破る可能性があるからチェンシコもやめた方が良いよ
は?これも正しそうやんけ。
注油しても全く意味がないという派閥です。
メッキ加工のシールチェーンを使ってる場合、理論的にはおかしくないです。
もうよくわからなくなってきた。
[宗派4] ノンシールチェーンを灯油で洗って注油しまくるよ派
そもそもシールチェーンを使わない過激派です。
- シール破れたらグリス漏れて無力化されるからシールチェーンは使わないよ
- ノンシールだからルブで潤滑されるよ
- シール破れる心配ないから古いルブ落とすのに灯油でガシガシ洗うよ
フゥー!過激派!男前!
オフローダーに多い過激派です。
「土や砂埃でシールが破れるため、いっそシールチェーンを使わない」という境地に達した人です。
これはこれで一つの正解。
なぜみんな言ってることが違うのか。
私が思うに、利用用途が違うので言うことが違ってるのもあると思います。
(オフや雨の日走って水に濡れるから)
メッキしててもチェーンはサビるし、グリスもルブは飛びやすい!
チェーンメンテは必須!
(雨の日走らないしオンロードツーリングするだけだから)
メッキしてるから錆びないし、グリスは漏れない!
カッコ内の意図が上手く伝わってねえなコレ
じゃあ誰の意見に従うのが一番いいの?!って迷ってしまうと思うので、メーカーの意見を聞いてみましょう。
メーカーはチェンシコを推奨!
日本が誇るビッグチェーンメーカー、DIDのHPを見るとチェンシコを推奨している!
メッキ加工をしていても錆びることがあるし、古いオイルは落とした方が良い!っていう話のようだ。
Twitterにいるバイク詳しいおじさん達は言うことがみんな違うので、メーカー推奨を守るのが無難だと思うよ。
試しにDIDのHPの方法で注油してみようと思う!
使う道具
ここに書いてあるのはただのオススメ!もし持ってたら追加購入の必要はないです!
チェーンクリーナー&ルブ!
メーカーの純正メンテナンス用品が一番無難よ。
間違いなく変な製品じゃないし、なぜかDIDの2本セットはめっちゃ安い。
チェーンブラシ
適当なのでOK!でも金属などの硬いブラシはシールを痛めるのでやめよう!
ペーパーウエス
柔らかい布ならなんでもOK!ただしオイルでベトベトになるので再利用不可・・・。
ペーパーウエスを使い捨てるのがおすすめ。
チェーンの汚れ落とし方法
まずチェーン全体にチェーンクリーナーをぶっかけます。
安いもんだしケチらない。
ちなみにパーツクリーナーはNG!
パーツクリーナーは樹脂を攻撃するのでシールが傷んでしまいます。
クリーナーが行き渡ったらブラシで擦る!強くやりすぎないように注意。
ローラー(チェーンの真ん中)とプレート(チェーンの外側)両方を拭きましょう。
フゥー!ピカピカ!
でもローラー部分の油が切れてしまって、このままだと錆びてしまいます。
錆びはシールを攻撃するので、シール破れの原因になります。
必ず注油しましょう。
チェーンの注油方法
缶をよく振ったら真ん中のローラー部分に注油します!
外側に注油してもあんま意味ない。
一通り注油したら余分な油を拭き取ります。
注油するとローラー部分にオイルが行き渡っているはずです!
まとめ!みんなチェンシコしようぜ!
何より、チェンシコするとチェーンがピカピカになるから気持ちいい!
横から見た時、チェーンの占める面積って結構大きいんですよね。
美しい愛車を保つためにも、チェンシコしましょう!
マジで宗教。
オフロードショップや全日本ライダーの人でも言ってることが異なる。