【検証】WR250Rとレーサーはどのくらい差があるのか【KTM250EXC Tpi】

けん

オチが分かってる人もネタだと思って楽しんでほしい

WR250Rは「オフロードのR1」というコンセプトで作られたことで有名ですね。
アルミフレームに高回転型エンジン、極太倒立サスにエグいシート高…
間違いなくトレールとしては最強種だと思います。

しかし!こんなことを思ったことはないですか?

けん

レーサーとWR250Rってどのくらいの戦力さがあるの?

こんな疑問を解消すべく、エンデューロレーサーの最高峰マシンに乗り比べてきたぞ!

今回比較するマシン

けん

イカしたメンバーを紹介するぜ!

KTM 250EXC TPI

ディーラー試乗車。クローズド専用にヘッドライトユニットは外してあります。

2022年に新車で買えるインジェクション2stレーサーです。
オーストリアのKTMというメーカーが生み出したオレンジ色の化け物です。
ヘッドライトは付いていますが、ゴリゴリのエンデューロマシン。ツーリングユースは想定されていません。

「2stはずるい」とかそんな意見は知らん。

WR250X(R化)

2008年にヤマハが「オフロードのR1」をコンセプトに生み出したトレールです。
トレールの中では最強種として人気があり、現在状態の良い中古は100万円を越えます。
シート高は日本人用にローダウンされた仕様で脅威の895mm。でも一応ツーリングを想定されたトレールマシン(公道用車両)です。

ぶっちゃけトレールの中でもCRM250ARやDT200WRのが速いけど、そんな意見は知らん。

スペックを見てみる

乗り出す前に主なスペックを比較してみよう!

けん

肝心なところが非公開じゃねーか。

推測ですが、馬力はおそらく40馬力以上出ると思います。
同じく2stのLANZAやCRMが40馬力のため、レーサーなのを加味するともっと出るでしょう。

なお、私のWRはカスタムしてあるので乾燥重量は120kgを切ります。それでもなお250EXCとの差は20kg弱…おそるべしレーサー…。

オフロードコースで乗ってみた感想

検証したのは厚木のオフロードコースです。
ロングストレートもガッツリ全開まで試せました。試乗車はKTM厚木のもの。

結果を一言で言うと…

こんなん比べるのがおかしい。

全てにおいて250EXC TPIの方が上です。

けん

乗る前から知ってた。

パワーの差

まずパワーが圧倒的に違います。
WRも十分速いです。簡単にフロントが上がるパワーがあります。

が、250EXCは別格です。
まず驚いたのは2stなのに低速トルクがめちゃくちゃある。
低速セクションでブン回さないと進まない、という2stあるあるの悩みがありません。

ちゃんと制御しないと空転して後ろが砂煙だらけになります。すまん。

ただ、パワーバンドに入ると脳みそがズレるほど加速をします。
2stらしさも十分に残っていました。

低速からWRと同等の加速をしますが、パワーバンドに入ると暴力的になります。
対してWRは扱いやすくフラットな出力特性な印象。

体感的な加速イメージはこんな感じ。

(あくまで体感です)

ぶっちゃけ扱いきれない印象を受けました。
初心者が初めて乗って扱いやすいのは間違いなくWRです。

けん

エンデューロで250EXCに乗ったら勢い余ってぶっ飛んでいく未来が見える。

車重の差

車重も圧倒的に違います。
WRの乾燥125kgはトレールの中ではとんでもなく軽いのですが、250EXCは103kg…この差は果てしなく大きいです。

けん

2022時点で新車で買えるトレールのCRF250Lで推定乾燥重量130~135kgほど。
WRもとんでもなく軽いんです。

250EXCは純正でリチウムイオンバッテリー、プラスチック製タンク、アルミハンドル等を装備するなど、軽さに対するガチさが違います。
メインフレームは剛性を意識してあえてのクロモリ(鉄)製、それでもこの重量は脅威的です。
押し引きした時点ですぐ分かります。本気を出せば持ち上がりそうなほど軽い。

対してWRはアルミフレームを採用する等、軽量化は頑張っていますが灯火類が重く、タンクも鉄製です。そもそも4stエンジンはパーツ点数が多く重いです。
ガチガチにカスタムすれば110kg前半までは迫れますが、それでも250EXCとの差は10kgあるでしょう。

もしエンデューロでバイクを倒した時、この重量の差はとんでもなく大きいです。
WRは坂側に倒すと引きずって向きを買えるしかありませんが、250EXCほど軽ければ起こせる気がします。

足つきの差

足つきにもかなりの差があります。
(と言ってもコレはどっちもエグいですが…)

WR250Rのシート高は895mm、私はハイシート化してるので920mmです。
250EXCのシート高はなんと960mm!今回借りた車体はローダウンしているそうです。

EXCはサスが圧倒的に動くので、数値ほど悪魔的な足つきではないです。ご安心ください。

体感的にはハイシートWRとローダウンEXCがほぼ同じくらいです。
173cmにオフブーツで片足べったり、両足はツンツンになります。
WR/EXCともにハードな使い方を想定しており、車高を稼ぐ必要があるので仕方ないですね。。

最近はBetaのX-Trainer250のようにローダウンモデルをメーカーが用意してくれるパターンもありますがEXCはなし!

けん

ぶっちゃけ金があれば足つきはどうにでもなります。
エンジョイ勢やモタード化する人は心配しなくてヨシ。

WRは日本仕様の895mmだとこのくらいの足付きです。

ブレーキングの違い

ブレーキングにもかなりの差があると感じました。EXCの方が圧倒的に止まります。
どちらも油圧式のシングルディスクで一見すると差はあまりないように感じますが、やはり車重20kgの差は大きいです。

EXCは容赦なくブレンボ製ブレーキ装備なのでその差も大きいです。

その他装備の違い

スペック表に現れない装備の差もかなりあります。

まず大きいのはクラッチ。EXCはマグラ製の油圧クラッチが搭載されています。WRはワイヤー式。
軽さと操作感が全く違います。ハードエンデューロ等で本気で疲れたときにクラッチが軽いのはすごく助かります。

けん

これはWRもアフターパーツでマグラ化が可能なので、金で解決できます。

あとはサスペンション。EXCはWP製の前後サスなのですが、凄まじく動きます。
もう跨ったら分かるくらいサスの沈み込みがしなやかです。素人でも絶対に分かります。
サスが良すぎて少しの段差やギャップはもはや感じません。

けん

たぶんWRはいくらカスタムしても追いつけません。
G-Sense製オーリンズサスに加えてトリプルクランプごとフロントフォークを換装すればなんとか…?魔改造の域です。

ぶっちゃけどっちの方が速い?

正直言って、同じ人がモトクロスコースでタイム測ったらEXCの方が速いと思います。
(WR/EXCがモトクロスするマシンかどうかはさておき)
モタード化したマシンでサーキット走ってもEXCの方が速いでしょう。

こういうサーキットではEXCが有利!

そのくらい圧倒的にスピードに差があります。コーナーの立ち上がりで豆にされると思います。

ただし、ハードエンデューロや林道で0~10km/hの間でイゴイゴするときはWRの方が扱いやすいかもしれません。
EXCは低速トルクがあると言ってもパワーが有り余っており、シビアな低速コントロールが難しいです。少し捻ったら飛んでいこうとします。

こんな林道をまったり走るのはWRのが向いてます
けん

私が普段4stばかり乗っているのでアクセルワークでコントロールしようとしますが、たぶんEXCは2stなので半クラでコントロールするのが正しいです。
私の乗り方が悪いという説もあります。

林道の制御のしやすさとか言い出したらEXCよりWRよりセローが上なのですが、それは置いておきます。

ぶっちゃけ街乗りはどうなの?

ふらっと海を眺めに行ったりしたいじゃん?

街乗りはWRの方が上です。そらトレールですから当たり前ですね。
ただ、EXCも街乗りできないわけではないです。維持管理も含め聞いてきました。

250EXC TPIのメンテナンス頻度ってどうなん?

EXCの話をした時、みんなが言うのがコレです。

みなさん

EXCってレーサーじゃん?
ちょっと走ったらエンジンオーバーホールしないとダメだし、メンテナンスがキツいよ…。

ご安心ください。この辺りもディーラーで聞いてきました。
某神奈川のKTMディーラーはこんな感じの回答でした。

KTMのひと

EXCのマニュアルに記載のメンテナンス頻度はレースユースを想定しています。
街乗りやエンジョイに使っている場合、同じ頻度でエンジンを開ける必要はないです。
ベストコンディションを常に保ちたい場合はオーバーホールを推奨しますが、オーバーホールしないと壊れて動かなくなるわけではありません。

2stなのでオイルは必要量継ぎ足していれば、4stのように数百キロごとのオイル交換は不要です。
あとは各種注油をしていれば、1万キロ程度オーバーホールしないで乗っている人はザラにいるとのこと。

ぶっちゃけレーサーって壊れるんでしょ?

これもディーラーで聞いてきました。正直、トレールと比較したら壊れやすいです。
というか、乗り方によります。ディーラーはこんな回答でした。

みなさん

EXCって街乗りしてたら壊れます?

KTMのひと

EXCはレーサーなのでエンジンを回して乗ることを想定して作られています。
低回転でずーっと流すような走り方をすると不具合が起きやすいです。
(例えば、金属類が十分に膨張せずクリアランスが狂う、エンジン内のオイル油膜が切れる等)
高速道路を80km/hで長時間走る等は、お勧めしません。

つまり、街乗りでもたまにブン回せってことです。
回さないと調子が悪いのは2stエンジンの特性ですが、EXCは特に顕著なようです。

けん

中古でNSR買ったって回して乗れって言われます。

ただ、1時間くらいのツーリングで壊れるような極端な特性ではないとのこと。
東京から青森とかに弾丸ツーリングする!みたいなことができないだけです。

EXCの街乗りは快適?

ここまでは街乗りが可能という話。ただし、EXCの街乗りは快適ではないです。

  • バランサーが付いてない。
    →振動がすごい。ビリビリきます。
  • シートが固い。
    →固くないとレースで踏ん張れませんからね…。
    長時間乗るときはムーニーマンを3枚重ねしましょう。
  • 足つきが極悪。
    →信号待ちの度にケツをずらして足を出す必要あります。

この辺の快適さは圧倒的にWRの方が上だと思います。

当たり前だけど、街乗りがメインの人はトレールが向いてる

どんだけ低速でロングツーリングしても壊れないし、30000km以上オーバーホール不要だし、街乗りは圧倒的にWRの方が適しています。

ただ、惚れちまったんだから仕方ねえだろ!的な場合は、別にEXCで街乗りはできんことはないです。買いましょう!

まとめ。WRとレーサーの差は大きい。

WRとレーサーの差はとてつもなく大きかった…。所詮トレールということです。
EXCだけでなくYZ250/YZ250Xとの差も同程度だと思います。

EXCは乗り出し150万円するけどYZなら100万円ちょっと。公道化したい人はアルファスリーさん等のマニアックなショップで公道版YZが手に入ります。
ロマンを求める人はレーサーアリだと思います。

けん

ま、公道でレーサー乗っても60km/hまでしか出せないんだけどね。
ロマンがあるやん?

2件のコメント

大変楽しく拝見しました。つっこみが特に、当方XR400Rから老体になりktm790ADRに乗り換えたら林道へ行かなくなった。当たり前。セローでも買うかなどど思案中です。

ちょうど250EXCに乗ったイベントがビッグオフイベントだったのですが、790ADRも元気に爆走してましたよ!
…ですが、セローと比べてオフに行きやすいかと言われると微妙ですよね
セローは高くなりましたが、アリだと思います!

もっと言うと、電動オフローダーが普及すれば最高なんですけどね。。車の中で横倒しで運べて軽くてトルクがあって静かで…。
5年以内に電動セローがヤマハから出ることを期待します!

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