【考察】オフローダーのフラット詐欺はなぜ起こるのか【イケルイケル】

けん

イケルイケル!フラットフラット!

オフを走っている人は誰もが上級者に騙され、無茶な道に突っ込み転んだ経験があると思う。

少なくとも私が出会ったオフローダーは全員この経験がある。

悪しき文化というか、伝統というか、登竜門というか…

なぜこのような非人道的な行為が日常的に行われているのか、考えてみよう。

上級者が酷いやつなんじゃない?

問題を複雑にしているのはココだ。

大抵の場合、上級者は人格者であり優しい人が多い。

人格者がなぜ非人道的行為に手を染めてしまうのである。

けん

人情派のサイコパスという説もある。

クズが先導して初心者を騙してるなら話は単純だが、そうじゃないので問題の根が深い。

なぜ人格者が初心者を騙すことになるのか、原因を考えてみよう。

原因1. 初心者の幅がデカすぎる

原因の1つには、初心者を名乗る奴の幅がデカすぎることがある。

Twitterやオフロードイベントで出会った全員が初心者を名乗るので、リードする側は出発前に技量を把握できない。

リードする人

みなさんどのくらい走れますか?

ガチ初心者

初心者です!
(オフロード3回目)

自称初心者

僕もまだまだ!初心者です!
(フロントアップで丸太超えられる)

良い奴が多いためか、この謙遜がよく起きる。ここで中級者と名乗ったやつを見たことがない。

その結果、リードする人は…

リードする人

じゃあ、イケるとこまで行ってみましょう!

となる。

原因2. イケるところの理解が違う

一見、ここまで問題なさそうな流れに見えるが、この「イケるところ」が曲者である。

  • 初心者の「イケるとこ」とは自分の技量で不安なく走れるところ。
  • 上級者の「イケるとこ」は技量を超えるギリギリいっぱい。

ということが多い。

けん

同じ日本語なのに不思議だね。

リードする側が思う、「イケるところ」は転ぶギリギリ手前であり、少し限界を超えるくらいが丁度良いと思っている節すらある。

原因3. オフロードに来る目的が違う

私のようなマゾヒストは、限界を超えて転び、上達することに喜びを見出している。

そしてオフローダーにはこの手の人が多いように思える。

自身の経験から「転ばないと上手くならない」と思っている人も多いだろう。

けん

しかし、初心者全員がそう思ってない。

初心者にはこんな人もいるのを忘れてはいけない

初心者の種類
  • 今日はオフロードを経験したいだけ
  • バイクが超大事で立ちゴケもしたくない
  • 家族が大切なので絶対に怪我ができない

しかし、リードする人の心理には…

リードする人

せっかくだから上手くなって帰って欲しい

ということがある。

オフローダーの多くはこういうチャレンジが大好き!

けん

私は転んでもチャレンジしたい派。でも全員がそうじゃない。

原因4. 初心者たちのレベルにバラつきがある

参加者が多く、1人だけ超初心者が混ざっていた場合、フラット詐欺が発生しやすい。

ガチ初心者

初心者です!
(オフ初めて、免許取り立て)

慣れた初心者

僕も初心者です!
(オフ歴3年)

自称初心者

僕もまだまだ初心者です!
(フロントアップで丸太超えられる)

こういう時、多数決でルートを決めると、ガチ初心者の人は泣きながら帰ることになる。

先日どちらかと言うとルートを決める側でやらかしました。

ガチ初心者の方が転びまくって最終的にレッカーされてしまった…。

こういう事態を防ぐためには、一番慣れていない人に合わせることが大事だと感じました。

原因5. 来るところまで来ちゃったので行くしかない

道の難易度が少しずつ上がってきて、難しい道に入ってしまった場合です

これはもうある程度仕方ないと思います。だって進むしかないもの。

こんな時、周りは無責任にこんなことを言いますが、だいたいウソです。

リードする人

イケルイケル!フラットフラット!

ここで信じて転ぶ人が多いように感じます。

途中まで普通のオフロードなのに…

途中からヌタヌタ!唯一のドライルートには倒木が!

結果、iPhone泥没…。

皆行くし、自分も行くしかないと考えがちですが、最悪引き返すことも考えましょう。

解決策1. リードされる初心者側

初心者側は走り出す前に今日の目的をしっかり伝えましょう!

ガチ初心者

今日はオフを経験するのが目的です!
難しい道は走りたくありません!新車なので転びたくありません!

何も言わないと、リードする側はこう思ってます。

リードする人

オフは転ぶのが前提って、共通認識だよね!
難しい道にチャレンジして転んでも自己責任!

最初に参加する側から訴えて
「今日は転ぶ日じゃない!」って認識させる必要があります。

やべーとこまで来ちゃって引き返せない!ってときは、最悪上級者に乗ってもらってクリアする方法もあります。

自分は歩いてクリアしましょう。

「イケル」って言われて転んでバイクが壊れても、誰も弁償してくれないぞ!

解決策2. リードする側

リードする側も参加者全員がどういう意識で来てるのか確認しましょう。

事前にどのくらい難しい道を走るのか、クリアが難しい場合引き返せるのか、など共有してから出発しましょう。

リードする人

今日はヌタヌタのヒルクライムを走るよ!
結構難しいから転ぶと思うけど、嫌な人は手前で引き返してね!

ここで「甘ったれたこと言ってんじゃねえ。転んで上手くなれ!」って人はそもそも初心者と一緒に走らない方がお互いのためです…。

絶対にこんなハッピーな気持で臨まないでください。初心者がオフを嫌いになって帰ることになります。

リードする人

今日は誰が転ぶんだろう。転んだら記念撮影しないと!

どうしてもキツいとこに連れ込むならレクチャーしてからにしましょう!

まとめ!初心者は大切に!

マジで初心者は大切にしましょう。

けん

初心者はオフロード文化を育ててくれる後継人ですよ。

転びたくないオフローダーがいても良いじゃない。だってバイク可愛いんだもの。

ぜひみんなと認識を合わせてオフロードに挑みましょう!

1件のコメント

こんにちは、ツイッターのTLから来ました。

自分もオフロード歴はそれなりに長いです。
モトクロスは未経験ですがエンデューロは出場者として参加したこともコースマーシャルとして走った事もありますすし、トライアルも少しですがかじったことがあります。
ただ基本的に単独で林道を走る、というのがメインなのでそれほどはダートでも飛ばさないですし、ブッシュの中を走る事もありません。

そしてこれはバイクでも同じでしょう。
『オフは転ぶのが前提って、共通認識だよね』
「甘ったれたこと言ってんじゃねえ。転んで上手くなれ!」
なんて、一部の上級者の思い上がりと思い違いでしかないと思っています。
自分ができるから他人もできるなんてとんでもない思い違い、だれだって転倒するためにバイクに乗っているわけじゃないですから。
そういうシチュエーションでの走行を楽しむのであればオープンフィールドではなくクローズドのオフロードコースで『教える』べきと思っています。

あと作られた林道以外の沢筋、獣道や遊歩道みたいな場所を走る連中もいますが…
https://twitter.com/yuruhus/status/1419233033119420416
こういう事例も実際に発生していますのでそういうところを走りたがる上級者はちょっと考え直すべきかと。
実際に過去には2輪と4輪が荒らしまくった結果として富士吉田から河口湖にかけての富士山のエリアの林道が規制されてゲートで封鎖された事もあります。

上級者の思い違いは絶対にダメ、と思い返した次第です。

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