メンテナンス

WR250R/Xのキャリパーオーバーホール方法(フロント)

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キャリパーオーバーホールのフロント編です。

例によってやり方は誰にでも分かるように書きますので、分からないところがあったらコメントください。補記します。

以下の記事の必要なお買い物は済んでいる前提で話を進めます。

純正パーツの型番などはこちらに買いてあるので、都度見返しながら進めてください。

WR250R/Xのキャリパーオーバーホール方法(お買い物) | WR250Xの説明書

WR250X,WR250Rのブレーキキャリパーオーバーホール方法です!分解し、清掃し、再組み立てしています。パーツ型番からその他お買い物リスト、ブレーキパッド交換からブレーキフルード交換もキャリパー関連は全て、この記事で分かります。



では、本題のフロントキャリパーOHです。

やり方は概ね合っていると思いますが、自己責任でやってね。

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1. キャリパー取り外し

キャリパー取り外し、分解掃除、再取り付けと進めます。

まずはキャリパーの取り外しから説明します。

1.1 ブレーキフルード摘出

まず、ハンドルを水平にします。

次にマスターシリンダーの周りをタオルやペーパーウエスで養生します。

コレは、ブレーキフルードが漏れた場合、塗装にダメージがあるためです。

そしたら、マスターシリンダーのプラスネジ2本を外します。

そしたら、こんな風に3つパーツが入っているので、全て外します。

マスターシリンダーの中のフルードは全てペーパーウエスに染み込ませて抜いてしまいましょう。

コレでマスターシリンダー側のフルード摘出は終わり!

次はキャリパー側です。

最初に赤丸のゴムキャップを外します。

外したら、出てきた金属部分にチューブを繋ぎ、もう片方を空きペットボトルに差し込んでください。

そしたら、キャリパーのナットを8mmのレンチで緩めます。

そしたらレバーを何回も握って下さい。

すると、キャリパーに付けたホースからブレーキフルードが出てペットボトルに溜まっていきます。

※ペットボトルはテープなどで固定してください。

ホースからフルードが出なくなったら終わり!

最後に赤丸のネジを外してキャリパーとブレーキホースを外します。

※筆者はすでにキャリパー本体をバイクから外していますが、付けたまま作業した方が効率的です。

6mmの六角です。かなり硬いので、ない人は長い六角レンチを用意した方が良いかもしれません。



1.2 ブレーキパッドピン緩め

次にブレーキパッドを取り外します。

ここのマイナスネジを外します。

すると、中に六角ボルトが見えますので、コレを緩めます。

※筆者はすでにキャリパー本体をバイクから外していますが、付けたまま作業した方が効率的です。

ボルトを全て外すとブレーキパッドが外れるので注意してください。

※キャリパーをバイクに固定していた方が力が入れやすいため、バイクにつけたままの作業をオススメします。


1.3 キャリパー取り外し

最後にキャリパー取り外しです。

ここまでの作業で多くのネジを外すため、キャリパーはバイクに固定していた方が力が入れやすいです。

キャリパー取り外しは赤丸の2本のボルトを外すだけです。

外すとキャリパー本体が外れます!

緩めておいたパッドピンを外します。

すると、ブレーキパッドも外れます。

最後に赤丸のキャリパーサポートを引っ張ると、キャリパーだけになります。



2. キャリパー掃除

ようやく本題のキャリパー掃除に取り掛かります!

2.1 ブレーキピストン、シール取り外し

プライヤーでピストンを掴み、引っ張ります。

この時、左右に捻りながら抜かないでください。キャリパー内側やピストンに傷ができます。

時計回りにのみ捻り抜いていきます。

構造上、プライヤーじゃ最後の5mmくらいが抜けなかったので、指で掴んで気合で抜きました。

抜きづらい場合は、ピストンとキャリパーの溝に抜いたブレーキフルードを垂らすと潤滑油になって抜けやすいです。

抜けたピストンとキャリパーはこんな感じ。


次にシールを外します。

1ポッドに2つずつシールが入っています。


ピックツールか爪楊枝を使ってシールを外しましょう。



2.2 ブレーキピストン磨き

外したブレーキピストンを磨いていきます。

※ピストンを交換したい人は読み飛ばしてください。

筆者のピストンは綺麗でしたが、それでも錆と汚れがついています。

赤丸のあたりが錆びています。分かりますかね…?

ピストンの根元付近、キャリパー内に収まる部分が腐食して穴が空いていたらピストンは交換になります。

ブレーキクリーナーでホコリや汚れ、泥を落としてペーパーウエスで拭いたら、ピカールで磨いていきます。

根気よく、磨いていきます。頑張ってください!

磨いたピストンが左、磨いていないのが右です。細かい汚れなどが明らかに落ちたのがわかるでしょうか。



2.3 本体清掃

キャリパー本体もパーツクリーナーで掃除します。

あまりゴシゴシやると傷がついてオイル漏れの原因となるため、気をつけましょう!

ホコリが溜まりそうな部分はこの機会に徹底的にブラシで落とします。

歯ブラシで良いです。

あとはキャリパーサポートとの接続部分、グリスが古くなっていると思うのでパーツクリーナーで綺麗にし、シリコングリスを塗り込んでおきましょう。



2.4 ブレーキピストン、シール取り付け

キャリパーとピストンが綺麗になったので、取り付けていきます!

ブレーキは新品のシールを溝に付けてください。

特に言うことはありません。手で簡単にハマります。



次にピストンの取り付けです。

ブレーキフルードを少し指につけ、キャリパーのピストンをいれる穴とピストンに塗ってください。

そしたらピストンをまっすぐ入れていきます。

突っ掛かったら何かがおかしいので、決して無理やり入れず取り出してください。

入ったらこんな感じ。

あとでフルードの油圧で出てくるので、一番奥まで入れてしまって良いです。

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3. キャリパー取り付け

3.1 ブレーキパッド取り付け

キャリパーにブレーキパッドを装着します。

パッドが減っている人は新品に変えて下さい。

参考までに筆者が選んだデイトナの赤パッドの型番は以下です。※パッドは好みに合わせて選んでください。

WR250Xフロントは型番「79858」

WR250Rフロントは型番「79800」

元通り付けるだけですが、金属パーツと触れる部分についてはシリコングリスを塗っておきましょう。

色々な記事を見ましたが、グリスを塗る箇所は諸説あるようです。

ナップスの記事を参考に、ピストンとパッドが触れる箇所、パッドピンの通る箇所、ゴムパーツ箇所にグリスを塗りました。

あとは元通りキャリパーを付けて、パッドピンを留めるだけ。

パッドピンの締め付けトルクは以下の通りです。(筆者は手トルク)

六角ボルト17Nm
マイナスの蓋2.5Nm

マイナスの蓋は固着すると外すのが厄介ですので、軽めにしましょう。前述の通り規定トルクもかなり軽めです。



3.2 キャリパー取り付け

キャリパーを取り付けます。

規定トルクは以下の通りです。(上から説明順)

キャリパーとバイクを留めるボルト2点23Nm
キャリパー側ブレーキホースのネジ30Nm

基本的には元通りにするだけ。

キャリパーをバイクに留めるため、以下の2点のボルトを締めます。

ブレーキホースをつなぎます。※失くしていなければワッシャーが2枚あります。忘れずにつけてね。

ブレーキホースの取り回しも戻したらこれで完了!

3.3 ブレーキフルード注入

いよいよブレーキフルードを戻します。

色々やり方はありますが、ポンプを使わない最も正攻法なやり方を説明します。

最初に赤丸のゴムキャップを外します。

外したら、出てきた金属部分にチューブを繋ぎ、もう片方を空きペットボトルに差し込んでください。

そしたら、キャリパーのナットを8mmのレンチで緩めます。


次に、ブレーキフルードをマスターから注いでください。

筆者が使ったのはヤマルーブのフルード、拘りがある人は別の使ってもOK。ただしDOT4って書いてあるのにしましょう。


いったん満タンまで注いだら、ブレーキレバーを限界まで握って離すのをゆっくり繰り返してください。

繰り返すと、油圧されてマスターシリンダー内のフルードが減っていきます。

マスターシリンダー内のフルードが減ってきたら、フルードを継ぎ足してください。

この時、マスターシリンダー内が空の状態でブレーキレバーを握らないように注意しましょう。

※盛大にエアを噛んで泣く思いをします。


チューブからオイルが出るようになったら、いったんストップです。

これでマスターシリンダーからブレーキホース、キャリパー内までオイルが通っています。(エアは噛んでいます)


3.4 エア抜き

最後にエアを抜きます。

ブレーキレバーと、キャリパー側のチューブがつながったボルトを同時に操作する必要があるため、非常に不格好な絵になります。

一人でやる人はこんな感じで作業しましょう。

基本的な順番は以下の通り。

 エア抜きの手順 


・ブレーキレバーを握る。
・キャリパー側のボルトを緩める。
 ※ここでチューブから気泡交じりのフルードが出る。
・キャリパー側のボルトを締める。
・ブレーキレバーを緩める。

チューブから出てくるフルードに気泡が混じらなくなったら終わりです。


正直、徹底的にやっても、キャリパー内の隙間やバイクの傾きによってエアが溜まる箇所が出てしまいます。

完全にエアを抜くのは非常に難しいです。

タッチが違うくらいなので、このやり方で限界までエアを抜いたら筆者は気にしないことにしています。


すごーく気になる方は、一度マスターシリンダーの蓋を締めて、左右にバイクを倒してから再度エア抜きすると、エア溜まりのエアも少し抜けると思います。


最後にキャリパーの蓋を締めて終わり!

こんな順で3つのパーツに分かれていました。失くしていないですよね?

締め付けトルクは4Nmです。



4. 動作確認(必須)

ブレーキは死につながるパーツなので、必ず動作確認をして下さい。

4.1 前ブレーキレバーを何度も握ってみる

前ブレーキレバーを何度も強く握って、フルードは漏れませんか?

特にキャリパーのブレーキホース接続口、エア抜きのチューブをつないだ口、ピストンの隙間は、今回いじったので良く見て下さい。


4.2 駐輪場内を走ってみて、止まるか

駐輪場内をゆっくり走って、前と同じように止まるか確認して下さい。

止まらない場合、エアが噛んでいることが考えられます。

いきなり公道に出ないようにして下さい。



5. まとめ

フロントのオーバーホールできましたか?

最後に、ブレーキフルードを捨てる際は新聞やペーパーウエスにしみこませて燃えるゴミにしましょう。

水道に流すのは絶対NGです。

※下水処理で分解されず、そのまま排出され、自然浄化もされないそうです。

大した手間ではありません。必ず適切に処理しましょう。




続き書きました。リアはこちら。

WR250R/Xのキャリパーオーバーホール方法(リア) | WR250Xの説明書

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